第27回 / 腎機能検査-BUNとクレアチニン

1 BUN(尿素窒素)

 

@BUNとは

 

 食事によって摂取された蛋白質や体内の蛋白質が代謝され老廃物として腎臓から排泄されるもの

 

A基準値は10、異常値はBUN>20、腎不全はBUN>30

 

BBUNは、脱水や消化管出血、ステロイドホルモン投与でも上がることがあうので注意。腎疾患に特異的ではない。
 肉食主体の食生活をしている人の中には、健康なのにBUNが30になることもある。
 脱水を疑ったら、BUN/Cr比とHt値をチェック
 Ht(ヘマトクリット値)とは、末梢血における赤血球の比率。Htが上がると、赤血球の比率が増加していることを意味する。脱水(血管内脱水)が起こると、血漿が減り赤血球の割合が増えるので、Ht値は上昇する。

 

 

2 Cr(クレアチニン)

 

@クレアチニンは、腎不全に特異的な検査値→腎不全の評価では、BUNよりも優れる。

 

A基準値は1、腎不全はクレアチニン>2、要透析はクレアチニン>5

 

 

3 BUN/Cr比

 

@正常値・基準値は、BUNが10、クレアチニンが1なので、その比は10対1。

 

Aこの比がどんどん拡大していき、例えば20対1になると、脱水の疑いが生じる。
 30対1を超えると、脱水の疑いはかなり強くなる。
 この時、Ht値も見ることが重要。

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