当医療事業部に所属している弁護士が実際に解決した医療過誤案件の解決事例です

帝王切開により娩出された低出生体重児が低血糖による無呼吸発作を起こして心肺停止に陥り、脳性麻痺となったことについて、1億3500万円の和解が成立した事例

帝王切開により娩出された低出生体重児が低血糖による無呼吸発作を起こして心肺停止に陥り、脳性麻痺となったことについて、1億3500万円の和解が成立した事例

事案の概要

 

帝王切開により出生した低出生体重児(2000g未満)について、担当医は、出生後一度も血糖値の測定を行わないまま、かつ、肉眼または装置による経時的な監視を行わないまま、母親に委ねて過ごしていました。娩出後約7時間経過した頃に児が無呼吸発作を起こして心肺停止に陥りました。結果的に、児は脳性麻痺になりました。なお、産科医療補償制度による補償対象とはなりませんでした。

 

弁護士の方針・対応

 

平成28年2月某日、初回法律相談。

 

平成28年3月某日、調査委任契約締結。

 

カルテの記載が乏しく、事実関係がはっきりしませんでした。このような場合、医療側は、自己に有利な事実を主張するのが通常です。それをさせないよう、9か月間をかけて、外堀から順番に埋めていくような周到な問答を行い、決定的な事実を浮かび上がらせました。

 

「本件では1月31日午前2時37分に静脈ルートが、また、午前2時44分に動脈ルートがそれぞれ確保されているところ、血管ルートを確保した場合には10%ブドウ糖液を流すのが通常でありますので、ルート確保時以降も45分間ほどに亘ってブドウ糖を投与していないとする貴法人の主張は、不自然極まりなく(急変し蘇生を要する児を前にしてルートを確保しながら45分間ほどもの長時間に亘って何も投与しないというのは不自然極まりなく)、到底措信できません。」

 

弁護士は、相手方の従前の消極的な態度からは、訴訟を通じた解決に期するほかないと考え、平成29年3月某日、訴訟委任契約を締結しました。

 

ただ、示談交渉での解決の可能性もわずかながら残ることから、訴訟提起に先立って、平成29年8月31日付通知書(内容証明郵便)で催告しました。

 

幸い、相手方が一定の支払をしたいとの回答をしましたので、交渉を継続することになりました。その後、様々な障害のため長期間を要しましたが、令和2年3月2日に1億3500万円にて和解契約が成立しました。

 

本件は、産科医療補償制度の補償対象ではなかったため、原因分析報告書が存在しませんでした。また、意見書入手の目処も立っていませんでした。しかし、周到な事実調査、カルテ精査、文献渉猟、合理的推論によって、良い結果を得ることができました。

 

結果

 

確保した経済的利益は1億3500万円でした。

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